ビル管理士による日々コスパ日記

脱毛に挑みハゲに怯える30代子持ちビル管理士の知識を活かしたり活かさなかったりするコスパ(節約)奮闘記

『闇喫煙所』についてビル管理士目線より解説します【タバコ問題】


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役場敷地内に「闇喫煙所」問題

 

奈良県王寺町の全面禁煙としている役場敷地内でたばこを吸っていた問題が明るみとなり、話題になっています。

 

初めに、私は「禁煙者」です。

もらいタバコをして、1スーハーで1晩超絶後悔したので、今後一切タバコを手にすることはありません。

 

冒頭の闇喫煙所問題を見て、禁煙者が思うことは、

・タバコを我慢できないのか?

・ルールを守れないのか?

・ありえない!!

 

そう感じるのが一般的ではないでしょうか?

 

ただし、禁煙者の私はこう感じました。

 

・誰かから自分の言動を否定され続けたら・・・反発したくなりますよね??

 

・この話、絶対内緒だよと言った話・・・いつの間にか広まりますよね??

 

・ゴミ箱を完全撤去したら・・・ポイ捨てが増えますよね??

 

・大人飲酒禁止!!って法律ができたら・・・こっそり飲みたくなりますよね??

 

これは、心理的リアクタンスという心理で、人間は自分の行動や選択を自分で決めたいという本来の欲求があるので、これを否定されるとリアクタンス(=抵抗、反発)が生じるのです。

 

これらを踏まえたうえで、『闇喫煙所』についてもう一度考えてみてください。

 

あなたがもし喫煙者だとして、「敷地内完全禁煙」となったらどうしますか??

 

闇喫煙所を作るほどではなくても、すぐ近くの吸える場所で吸いたくなると思います。

決して喫煙者の肩を持つわけではありませんが、「全面禁煙」は喫煙者にとっては重要な問題です。

 

そこで、ビル管理士目線で、今回の闇喫煙所問題について語ります。

①喫煙所、作っちゃえばいいんじゃないの??

②屋外や屋上を喫煙スペースにしちゃえば??

③結局、どうしたらいいの???

以上3点について、深堀りしていきます。

 

①喫煙所、作っちゃえばいいんじゃないの?

確かに、そうですね。

 

お金と場所があればね・・・。

 

喫煙所には、色々とお金がかかります。

・まずは設置スペースを確保しましょう!

・新規で喫煙スペースを作るなら、単独の排気設備を作らないといけません。

(排気ファンや排気ダクト工事が発生・小規模なら換気扇を設置し排気を確保)

・煙を吸ってくれる集塵機が必要です。定期的にメンテナンス契約も必要です。

空気清浄機も置きましょう。置くからには、メンテナンスはこまめにしましょう。

壁紙、すぐにヤニがつきます。定期的に清掃や張り替えが必要です。

喫煙所近くの事務室にタバコを吸わない人がいたら、においのクレームが出ます。喫煙所を出てすぐにエレベーターに乗ろうものなら、においが館内に拡散されます。排気の出口に近いところの窓でも開けようものなら、においが入り込みます。窓を開けなくても、建築的な隙間があったらにおいは入ってきます・・・

・そうこうしている間に、排気ファンが古くなってきたので取替えを・・・

 

ざっと思いつくだけでこれだけの工事が発生します。。。

喫煙所を新設したいと考えている方は、参考にしてください。

 

②屋外や屋上を喫煙スペースにしちゃえば??

室内はあきらめた!室外に設置しよう!そうすれば、設備費用はかからないし屋外だから煙もこもらないし、良いことだらけではないか!!

 

と考えたあなた。

 

禁煙者のタバコに対する嫌悪感を甘く見てはいけません。

少しでもタバコのにおいがしようものなら、近隣からクレームが入ります。

なんなら工事現場でも休憩中に吸うタバコを吸う作業員の態度が~、においが~といったトラブルが発生したこともあります。

 

本当に、タバコのにおい問題は後を絶ちません。

 

では、屋上ならどうでしょうか?

高いビルの屋上なら喫煙しても煙が拡散されるので問題は少ないでしょう。

 

ただし、2階建ての建物で近くに建物が並んでいたら?とか、雨の日は傘を差しながら吸うの?などの疑問が出てきます。

また、設備的な観点で言うと、そもそも、屋上を人が日常的に歩くことを想定していない屋上防水の種類を採用していたり、屋上に室外機や各設備が置いていて一般の方の立ち入りを禁止している場合、屋上にフェンスを新設しないと危険な場合、もっと言うと、屋上まで行けるエレベーターが無くバリアフリーになっていないなど、問題は山積みです。

 

喫煙所設置には屋外や屋上でも場所を選ぶことがわかっていただけたと思います。

 

③結局、どうしたらいいの??

 さて、ここまで散々屋内・屋外の喫煙所新設について難しさを述べてまいりましたが、結局のところ、喫煙者はどうしたらいいのでしょうか?

 

全面禁煙にすると、喫煙者の肩身が狭くなり、喫煙所を設けると費用やにおいの問題と向き合わなければいけない。

 

とても難しい問題です。

 

私の結論としては、

・予算とスペースがあるなら屋内に喫煙所を設置

・低予算にしたいなら屋外を検討

(やはり今回のニュースの闇喫煙所として採用された屋外階段下は雨もしのげるし裏手にあることが多いので、屋外の喫煙所としては比較的良い場所です。笑)

 

もうこれしかありません。

 

もはや設備的な面では解決できない域です。

 

・ルールを守る人もいれば、守らない人もいる

・正直者がいれば、嘘つきな人もいる

・禁煙者がいれば喫煙者がいる

 

 大事なのは、色々な考えを持った人がいるということを理解して、共存していくことではないでしょうか。

 

禁煙者と喫煙者が互いに理解しあい、禁煙者はやみくもに喫煙反対をしない、喫煙者はタバコを吸う際は煙に気を使ったりなどのマナーを守ることが重要です。

 

互いに歩み寄り、暮らしやすい生活を目指しましょう!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!